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「……」
洋風の屋敷に、黒を基調とした部屋がある。
部屋の中には天蓋つきのベッドしかなく、そこには美しく中性的な顔立ちで、大人びた雰囲気を持つ少年が眠っていた。
―――コンコン……
?「失礼いたします」
静かな足音とともに入ってきたのは、少年と同じく美しい顔の長身の男だ。
年齢は二十歳ぐらいだろうか。髪をオールバックにし、眼鏡をかけて執事服を着るその姿は、真面目なふうに見える。
彼はベッドの側に跪くと少し低めの声で少年に話しかけた。
執事「桔梗様、朝でございます」
少年「……ん……。まだ寝る」
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