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お経も終わり。式が終わった後。
またあの猛暑を耐え、家までたどり着かねばならぬのか・・・
などどもう帰る意欲を失いそうなことを考えながら外に出ようとした時だ
「待て」
誰かが俺の肩を掴む
「・・・え?」
振り向くと少し長い黒髪の男性が俺の後ろにたっていた
身長は少し彼の方が上であろうか、
ただ顔つきから年齢はさほど離れていないように思う
「須藤・・・蓮」
須藤蓮。(すどうれん)それは僕の名だ。
何故・・・俺の名前を?
さっきの貴婦人との会話を聞いていたのか?
だがそれにしてもフルネームまではわからないはずだ。
それに、さっきあの場に人はいなかった。
この人は・・・?
「・・・あの・・貴方は・・・?」
するとその男は淡々とはっきり一言、こういった。
「弟。」と。
「え?」
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