偶然で行き成りな再開?

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「えーと、ごめん。 俺、君が誰だが分かんないし…やっぱ電気つけていい?」 「ですよね。 駄目元だったんでいいんです。忘れてください。 それじゃ!」 「え!ちょ、待って!」 なんと俺の横を素晴らしいほど早く通り過ぎ、理科室を出て行った。 駄目元って… 俺の周りの人達じゃないよな? それだったら いくら暗くても声で分かるはずだし。 あ、そーいえばあの人先輩だったらヤバイ。ため口だった。 向こうは敬語だったけど。 同学年? なのかな? 俺より年下だと中等部の人になるもんな。 でも中等部とは場所がけっこう離れてるらしいし。 高等部の校舎に入れないし。 年下はありえないな。 同学年か先輩か…。 全然絞れてねー。 よし、帰るか。 ドアに手をかけた時 「ねえ」 また中から声がした。 まだ誰かいるのか? 振り返る。が、暗く見えないので電気のスイッチを探りつける。 カチッ 今度は止められなかった。 振り向くと 「…あんた」 そこにいたのは 皆さん覚えているだろうか? 「久しぶり」 まだこの学校に入学する前にここで会い、抱いた人 大崎裕がいた。
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