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「…またえげつない能力ね、触れられたら敗けじゃない。」
「まあな、それより夜桜こそ、動きは早いとは言えないのにやつらの攻撃は一発も当たらないってのはどーユーことだ。一体何を破壊した」
そう尋ねるとむっとした顔になって、顔を僕に近づけて、じーっと見つめてくる
「えっと…なにか悪いこと言ったかな?僕…」
「名字は嫌いなの」
「……え?」
「だぁから!わたしは名字で呼ばれるのがだいっっっっきらいなの!!!」
「お、おう…」
なにかしら嫌な思い出でもあるらしい
詮索はしないでおこう
「じゃあ、香月…でいいのか?」
「そっちの方がまだましだわ、本来は誰にも名字でも名前でも呼ばせるのは嫌なのだけれど、先生は仕方ないとして、あなたはわたしにとって特別な初めての同類だもの、色々教えてほしいこともあるし、仕方なく許すわ」
なにやらめんどうくさい女的なオーラがぷんぷんするんだが…助けない方がよかった気がする…
「………それで?香月の能力は?」
「それよりもあなたの自己紹介が先でしょう。あなたが私の名前を知っていても、私があなたの名前を知っているとは限らないのよ?実際に知らないし」
「一応同じクラスなんだがな……
僕の名は緋白、木崎緋白だ」
「あーー…………なんか毎回平均点の±3あたりを行き来してるっていうTHE・中途半端と呼ばれていた奴ね、思い出したわ」
「そんな形で思い出されたくなかったよ!!」
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