プロローグのなかのプロローグ

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「俺はヘタレだからな!」 と自信満々にどや顔で言い放った 「それは絶対にそんな万人がドン引きするレベルのどや顔をして言うことでは決してないわよ…?」 ……かなり引いているようだ… だが、まあ緊張をほぐすことは出来ただろう。 「じゃあ………いくぞ?」 「…ちょ、ちょっとまってくれるかしら?」 「あれ?香月さんともあろうかたがびびってらっしゃる?」 「そっそんなわけないわ!…ただ、聞きたいことがあったのよ!…ええそうよ…」 「なんだ…?」 香月はオロオロしながらなにか考え込むように視線をしたに向け、ぱっと思い付いたように顔を上げた 「あなた!精神を壊すっていったわよね?壊すはずなのにリセットされる原理が分からないのだけれど!」 「お、おお、それはな、確かにお前の器のなかにある精神は完全に壊れる、けど空気中にある霊力的なものがお前のなかに入っていき、再構成され、もう一度お前が生まれるんだ」 ちょっと説明が難しいなこいつは、香月も首をひねっている 「例えばだ、お前を密閉されたコップとしよう、中に入っているのは空気だけだ。 それを開封すると、空気は逃げていくよな?これが精神の破壊だ。 そして空気は出ていくと同時に入ってくる。そして再び密閉すれば今度は新たな空気がつまった状態となる。これがリセットだ。 そしてお前の人格が維持できる理由は、開封したあとまた閉めたとして、開封する前にあった空気がまだ、多少は残っているものなんだ 。 それを中心に人格が再構築されていき、若干変わったりするが、もとのお前がもう一度生まれる。分かったか?」 「ええ、…多分…」 「自信なさげだな」
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