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「あら?あなたは近くで見ていなさい緋白」
「そうだよ!この貧乳が無様にやられるところを近くで眺めててよ!」
別に遠くても良いではないか
「ちなみに拒否権はないわ、あと、チョコの件は忘れたわけじゃないから。覚えてなさいよ」
「それ私も気になるんだよねぇ~!ってことで逃げないように私たちの視界にいること!」
ああ、僕の命日が近いようです父さん
「さぁて、準備も整ったことだし!」
「先攻は譲ってあげるわよ?」
「後攻しか出来ないんでしょ!」
エリカが香月に殴りかかる
が、香月は棒立ちのまま動かない
と不自然な動きでエリカの拳が逸れる
それにあわせて香月は緩慢な動きで蹴りを放つ
エリカはそれを片腕で受け止め、香月は逸れた拳を掴んだ
「エリカ、あなたの攻撃は絶対に当たらないと分かっているでしょう?なのにバカの一つ覚えみたいに突っ込んできて、ほんとにエロいわね」
「どこにエロい要素があったんでしょうか香月さん!?」
僕はたまらず突っ込んだ
「だって攻めてこないんだもん、私が攻めてあげるしかないじゃない♪、あんたの異能は目にしか効果がないのだから」
香月の異能発現部位は『目』
能力は未来を壊す
今起きた出来事を例にあげるとするならば
エリカに殴られる未来を全て壊して、香月が回避する未来だけを残したということ
無数のパラレルワールドから、望んだ未来以外への道を壊し、未来を限定する力
これにより、香月は、エリカの拳が自分に当たらない未来以外を全て壊した、だからエリカの拳は不自然に逸れたのだ。
「でもさ、香月、それって目で見える範囲だけじゃん?」
そう、目で見える部分しか未来限定は出来ない。
それが弱点
「ならさ、無理矢理回り込めば終わりだよね!」
エリカは掴んだ足を引き寄せ、同時に香月の脇をすり抜けて、背後に回り、ガントレットを装備した右手で、裏拳を当てた
ゴンっという音と共に香月が壁に向けて吹っ飛ぶ
「ちっ…油断したわ」
エリカの異能発現部位は『右手』
その右手に触れたものを全て物理的に壊す、
単純なパワータイプだ
ただ、香月も想定はしていたようで、あらかじめ右手を見ておき、自分が壊されない未来に限定していたようだ
さらに香月は壁を見て、自分が壁に激突し、怪我をする未来を壊した
結果
「うぉぁぁぁぁぁぁぁ!!!!なんでやぁぁぁ!!!体がぁ!!」
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