第1話

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「あら?あなたは近くで見ていなさい緋白」 「そうだよ!この貧乳が無様にやられるところを近くで眺めててよ!」 別に遠くても良いではないか 「ちなみに拒否権はないわ、あと、チョコの件は忘れたわけじゃないから。覚えてなさいよ」 「それ私も気になるんだよねぇ~!ってことで逃げないように私たちの視界にいること!」 ああ、僕の命日が近いようです父さん 「さぁて、準備も整ったことだし!」 「先攻は譲ってあげるわよ?」 「後攻しか出来ないんでしょ!」 エリカが香月に殴りかかる が、香月は棒立ちのまま動かない と不自然な動きでエリカの拳が逸れる それにあわせて香月は緩慢な動きで蹴りを放つ エリカはそれを片腕で受け止め、香月は逸れた拳を掴んだ 「エリカ、あなたの攻撃は絶対に当たらないと分かっているでしょう?なのにバカの一つ覚えみたいに突っ込んできて、ほんとにエロいわね」 「どこにエロい要素があったんでしょうか香月さん!?」 僕はたまらず突っ込んだ 「だって攻めてこないんだもん、私が攻めてあげるしかないじゃない♪、あんたの異能は目にしか効果がないのだから」 香月の異能発現部位は『目』 能力は未来を壊す 今起きた出来事を例にあげるとするならば エリカに殴られる未来を全て壊して、香月が回避する未来だけを残したということ 無数のパラレルワールドから、望んだ未来以外への道を壊し、未来を限定する力 これにより、香月は、エリカの拳が自分に当たらない未来以外を全て壊した、だからエリカの拳は不自然に逸れたのだ。 「でもさ、香月、それって目で見える範囲だけじゃん?」 そう、目で見える部分しか未来限定は出来ない。 それが弱点 「ならさ、無理矢理回り込めば終わりだよね!」 エリカは掴んだ足を引き寄せ、同時に香月の脇をすり抜けて、背後に回り、ガントレットを装備した右手で、裏拳を当てた ゴンっという音と共に香月が壁に向けて吹っ飛ぶ 「ちっ…油断したわ」 エリカの異能発現部位は『右手』 その右手に触れたものを全て物理的に壊す、 単純なパワータイプだ ただ、香月も想定はしていたようで、あらかじめ右手を見ておき、自分が壊されない未来に限定していたようだ さらに香月は壁を見て、自分が壁に激突し、怪我をする未来を壊した 結果 「うぉぁぁぁぁぁぁぁ!!!!なんでやぁぁぁ!!!体がぁ!!」
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