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周りからのちょっとした感想
「ねぇねぇ聞いた?またあの人が学年一位だったって」
「それ知ってる!しかも実技はもう高校生超えてるって!」
「すごーい!やっぱり天才なんだね!」
そう、天才だ。紛れもなく、うちの弟は天才だ。
「よー、天才児のお兄ちゃん。またお前の弟君は凄い噂になってんな」
まぁね、そりゃそうだろうよ。飛び級制度を使ったことで学年が一個下にまで迫った弟は、魔法界切っての麒麟児だ。噂どころかいずれ伝説だって出来るんじゃないか?
声をかけてきた友達に、ニコニコと笑いながら前述と同じような意味のことを言った。
「四大貴族の次期当主としてどうなんだ?」
「さぁ?強くて頭が良いだけでしょ?それにいくら凄くても可愛い弟に変わりはないし」
そう言うと彼は驚いた顔をして、「そんなん言えるのお前くらいだ」と言った。何を言う、そんなことはない、他にこんなこと言える人物はまだ沢山いる。そんな意味のことを笑いながら言うと、彼は溜め息を吐き呆れた顔を向けてきた。
「いいや、お前くらいだよ」
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