妹弟の為にお兄ちゃん頑張る

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栴は自嘲すると同時に自尊した。恐らく自分の短所と実力を理解しているからだろう。 「先生、何でもっと早く知らせてくれなかったんですか?」 一人の女子生徒が挙手と同時にそう尋ねる。担任はその生徒の方をチラリと見てから、怠そうに溜め息を吐いた。 「ごめんなさい。私もさっき緊急で知らされたから分からないわ。こんなに大事なことならもっと早く知らされる筈なんだけどね」 申し訳なさそうに眉を寄せる彼女は、本当に何も分からないと態度で示す。謝られた女子生徒は少しばかり残念そうに「そうですか」と呟いた。 「でも先生、いつもより少ないってどれくらいなんですか?」 今度は一人の男子生徒が、挙手をせずに担任を見つめながら尋ねた。 「大体…30人くらい少ないみたい。そもそもエントリーする一般の方が少なかったみたいよ」 「ってことは、他の学校からの参加する人も増えてるんですか?」 「それでも全部で15、6人くらいでしょう」 ざわざわと、また生徒達は隣前後左右と顔を見合わせ囁き合う。担任は、他の連絡事項は帰りに連絡すると告げ、足早に教室を去っていった。授業はもう始まりそうだったが、ざわめきは治まりそうにない。
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