一章

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ドラゴンは目を覚ます。何故ならすぐそばに愛を求める存在を感じとったから それは愛しの我が子だった 我が子がよちよち這いながらドラゴンの腹に乗っかり、母乳を求めて母親に甘える 「…ガゥ」 「おお!愛しの我が子じゃないか!!どうした?母の乳が欲しいのか?」 ドラゴンの言葉に反応するようにそれはコクンッと頷いた そしてドラゴンはそれに乳を飲ませた。ドラゴンの表面は硬い皮に覆われいるが、胸のあたりは柔らかい皮膚で覆われていた それはドラゴンの胸に突き出ている乳首に顔を突っ込んだ 「始めは人だったが、お前はドラゴンとして産まれた。お前の名は`ライラ'だ。」 ライラ、それはそのドラゴンの名前であった。 それの名前は今日からライラとなった 「ライラ、お前に言わなければならいことがある」 「?」 ライラはドラゴンの乳を飲みながら、ドラゴンの方を見る 「お前は人でありながら我の体から産まれた、それはお前の実の母がお前を守るために、我にお前を託したのだ。まだ腹から産まれようとしていたお前を」 ドラゴンはライラにくっついていたネバネバを優しい舌で舐めた ライラはくすぐったそうに笑い声をあげた 「人の子でもドラゴンの子でもないお前はこれからどうやって生きていきたい?」 「ガゥ?」  そうか、まだライラは言葉の意味が分からんか ドラゴンはその答えを聞くために、その日からライラに勉強を教えた  まずは文字の練習から、会話の仕方などありとあらゆることをライラに教えるドラゴン そして月日は5年が経った
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