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ある日の昼下がりのことである。
大手企業ARMコーポレーションに勤務するミキヲこと二階堂幹夫は上司の真白悠太の命令で書庫室から数冊の資料を取りに行くことになった。
「ミキヲ、それじゃよろしく頼むね。
ついでに桶川に会ったら用事があるって伝えてくれないかな」
ミキヲは年下上司悠太の声を聞きながら後ろ手に手を振り部屋を出て書庫室に向う。
暦の上では立秋を過ぎているとはいえ、まだまだ暑い8月。クーラーの効いてない廊下を歩けばすぐに額から汗がたれてくる。
「あっつー…。」
早くこの暑さから逃れよう、とミキヲ足早に書庫室へすべりこんだ。
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