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そこには顔を赤らめ何もまとっていない下半身から己を雄々しく勃たせた猫屋…猫屋真也と、猫屋の猫屋に左手を添え右手は自身のムスコに添えていた上司…桶川の姿があった。
「…。」
あまりの光景に愕然とし、思わず黙り込むミキヲに桶川が言った。
「何か用だ?ミキヲ」キリッ
硬直した男とその前に座り込みスーツのチャックからムスコをのぞかせ右手を添える真顔の男と、座り込んだ男の膝の上で下半身を生まれたままの姿で晒しムスコに左手を添えられ赤面してる男…。
端から見ればこれほどひどい絵面はないだろう。
ミキヲはハッと我に返る。
「桶川さん…。真白さんが用事があるそうです…」
「…ああ、忘れてた。これ終らせたらすぐに戻るよ」
言葉に詰まりながらも、悠太の伝言を伝えることに成功した。
ほかに言うべきこともあるのだろう。しかし思いつかない。
失礼します。とつぶやきながら、逃げるようにドアを開け書庫室を後にする。
「何やってんだ!あの変態上司は!キリッじゃないよ…ったく…。」
書庫室と一転して暑い廊下を走りながら、ミキヲは毒づく。
まばたきをするたびにまぶたの裏に二人の乱れた姿が映る。
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