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ある晴れた日に
雲は勇気を出して空君に話し掛けました。
『今日はいいお天気ですね』
小さな声になってしまいました。
空君は言いました。
『え?何か言ったの?モゴモゴ言ってて聞こえなーい』
雲はちょっと意地悪に言う空君の態度にムッとしました。
『どうせ私はいつも独り言を言ってるみたいだと言われますよ』
空君はもっと意地悪になり
『独り言かとおもったよ。全然聞こえなーい』
雲は空君の更に失礼になった態度に腹が立ち
『いいお天気ですねって言ったんです!』と大きな声で空に向かって叫んでいました。
それから数日、雨になりました。
そして今日はやっと青空の晴天になりました。
でも、雲はなかなか空君に会えずに仲間の雲達の影に隠れていました。
するとヒューッと風が吹き、
仲間達が風に流されてしまいました。
雲は空君に丸見えになりました。
隠れる場所はありません。
恥ずかしいけど勇気を出して
『こんにちわ』と雲は元気よく挨拶しました。
すると空君も『こんにちわ』と明るく言ってくれました。
雲は嬉しくなって『今日はちゃんと聞こえた?』と空君に聞きました。
『うん、聞こえた』と爽やかに空君が言いました。
雲はちょっと空君に近付けた気がして幸せな気持ちになりました。
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