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「ご飯できたわよ~。」
終了のゴング代わりに母が声をかける。
《0/14》という数値が兄のキャラクターに表示されていた。
今回もボロボロだった。
きっと喜んで食事には、はいれないだろう。
それに対し
「ごちそうになります!」
対戦相手は喜んで食卓に行く。
もうこれが日常になっている。
今日はシチューにポテトサラダ、ホカホカのパンにその他お肉など。
少々カロリー高めだ。
「いただきます。」
そして彼は一番に食事にありつこうとしている。
負けじと叶太も席につきポテトサラダに箸を伸ばした。
しかし無残にもサラダは遠のき箸は空中を空振りカチンッといい音をたてる。
「いただきますは?」
「なんでお前が母親みたいなこと言うんだ。」
叶太がムスッとした顔で問う。
二人きりやプライベートになると叶太の口調も普通になる。
「いいじゃないか、食べ物に悪いだろう?」
ニカッと金髪が笑った。
「はいはい、いただきます。」
そしてやっと食事にありつけた。
母も席につき「いただきます。」をきちんと言って食べ始めた。
兄は独り反省会を開きなかなか動けそうではない様子。
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