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保育士資格を取るために
短大に通うため
短大の近くにあるアパートに
一人暮らししていた私。
その隣の隣に住む彼もまた同じ短大の福祉学科に通っている。
友達の遥香を通して彼、
住本 拓也(スミモト タクヤ)と仲良くなった。
あれ、私この人好きなのかなって錯覚を起こしてた矢先携帯からメールを受信した合図が鳴る。
携帯を開くと宛名は住本拓也。彼からだ。メールをくれるなんて珍しい。
なんて思いながら開くと
「やっぱりみゅとつきぁぃたぃ」
思わず携帯を持つ手に力が入る。
なんで!?なんでこんなに小文字になってんの???ちょっと気持ち悪いんだけど。
なんて少し引きながらも
告白?されたの初めてだし少し受かれて戸惑いながらも思わず
「私でいいの????」
と返信をしてしまった。
だって、周りの友達には彼氏がいてあまりにも楽しそうに話をするものだから。
さすがにオタクの私の深司君へ(某アニメキャラ)の愛なんて話したらみんなに引かれるのは経験上わかっている。うん。わかっている。
すると、すぐに携帯の画面がメール受信中…という表示て深司君の画像画面に切り替わった。メールを開くと
「ぅん。みゅとつきぁぃたぃ。」
なんて、ゲームのなかでしか言われたことのない言葉を三次元の男の子に言われるなんて…。
しかもちょっと好きなのかなって思ってたし(メールはバカっぽいけど。)まぁ、いいか。
同級生ではあったが、
ばかでんちょんでん
(どんなバカでも)
卒業できる通称"バカ短"で有名なこの短大で
彼は卒業するための単位が足りず留年することがわかっている。本当にバカなのかもしれない。
そのあと何通かメールをやり取りをしたが、1日~2日…に1回。さらには忘れた頃に返信が返ってくる。
どんどん返信が遅くなっていく。
あっという間に短大卒業式が終わり、携帯を気にしながらも、実家に帰るため荷造りを進める。
そして、ついに私から送ったメールを最後に連絡がこない。私をシカトしてるヤツに何度も送ってやるのもなんだかムカツクので待つことにしよう。
待つこと2週間。
え?これって噂の放置プレイってやつですか?
私実家に帰りますよ????
お別れの言葉も交わすことも無く私は独り暮らしのおんぼろアパートから実家に帰ることになった。
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