0人が本棚に入れています
本棚に追加
そしてついに初出勤の日
午後5時20分。
従業員入り口を開けて
「お疲れさまです!」
と、大きな声で挨拶をしてまわりをキョロキョロ見回す。
見覚えのあるきっちりとまとまったお団子の髪型。
事務所のテーブルに座って目線は書類にあるものの私に手が見えるように振っている。
「おー、樋口ちゃん。おはよ~」
ちらっと私の方に振り返りるその人は眼鏡を掛けた女性。ホール係長だ。えーっと、渡辺さん…だったかな???
「おはようございましゅ!あ…。今日からお世話になります。」
前回お話をしてるから
初対面ではないものの
緊張して若干いや、かなり噛んでしまったがもう取り返しはつかない。
だって係長はふふっと笑っている。
恥ずかしさからさらに顔に熱をもつ。
張り切るとミスをするのが私なんだよなぁ…。
なんて考えていると
「着替えたら教えてね。今日から覚えることいっぱいあるから覚悟しといて~」
と、ホールの制服とロッカーの鍵を渡される。
笑いながら言う係長に頑張ります。なんて答え、女性更衣室の自分のロッカーを開け来ていた服を脱ぎもらった制服へ着替える。
着替えを終えると大まかに出勤したあとの流れを聞く、タイムカードを押して白地に名前が書いてあるマグネットをくるっと赤色の方にひっくり返す。
赤色に変わっている人が出勤してるということらしい。
夜のホールは社員が4人
出勤が3人。バイトが…ってあれ??
大曲 詩織??
福井 七海???
中学の時の同級生じゃん!!ラッキー!!!2人とも知ってる子だ。福井さんとは気が合わないけどまぁ、知らない人よりはいい。
え????でも男の子3人もいるの…。怖いなぁ…。どうしよう。でも今日は2人は幸い休みみたいだ。
一人赤色に変わっているのは
浦田 駿と書いてある。
なんて読むんだろう。しゅん???
もしかしたらあの有名なジブリの監督と同じ読みなのだろうか???
大曲 詩織ちゃんが今日は赤色になっているので、ひとまず安心だなぁと勝手に安心している。
しかし、一番の心配は虐められませんように。である。
人間関係が一番左右するよね。こればっかりはやる気じゃ乗り越えられない。
最初のコメントを投稿しよう!