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「…俺とリチャードからの用事は、話す必要もなさそうだな」
ビッグ・ペインの頭の中では、しっかりとファントムズの役割がケンカ屋として成り立っていた。
「そうだ、忘れていたな。聞かせてくれ」
「てめーが先走ってた件の分担だ。
交渉事やレースならお前のところに任せる。
痛い思いをさせたけりゃ俺達が出る。リチャードは…」
「その先だな?消去か」
「だとよ。出番は少ねーが、楽な仕事じゃないわな」
「うぅむ…そうはなってほしくないところだが」
ベッドで上体だけ起こしているビッグ・ペインが、腕を組んで首を横に振る。
「さて…お前の言い分だと、当分俺の仕事は無いわけだ。
飲みにでも行くぜ」
「もう少しこのベッドで休ませてもらおう」
「勝手にしろ」
バタン。
マーカスとビッグ・ペインだけを残し、スティーブ達は退室した。
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