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「ビールを三杯だ」
着いたのはライブハウス。
スティーブはあまり顔を出さないが、ファントムズのメンバー間では第二の憩いの場として利用されている。
狭くない店内にはステージがあり、名前も知らないバンドマン達がハードロックを演奏していた。
音量は当然ホームベースの比ではない。ギターの高音域が耳につくというより、ベースやバスドラムが腹にズンズンと響いてくる感じだ。
「スティーブ」
「よう、リーダーにサブリーダー」
そう多くないが、店内にいたファントムズの仲間がスティーブやジャックに挨拶をしていく。
「見ろ!ファントムズのスティーブだ!
サブリーダーのジャックといるぞ!」
「わっ、本当だ!彼らは犬猿のはずなのに!」
この二人が揃って飲んでいるのを見るのが珍しいようで、内情に詳しい一般客が大層驚いている。
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