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サラはしばらく落ち込んでいるのか、または何かを考えるように黙ってうつむいていた。
「スティーブ」
「おう」
顔を上げたサラは無表情で、泣きっ面を予想していたスティーブは驚いた。
「ありがとう」
「けっ!俺は助けちゃいねーだろうが!
礼ならウチのバカ共に言うんだな!」
ビールをあおる。
「スティーブ」
「なんだよ!」
「あたし、昔っからちやほやされてきたからさ。
苦労は知らないし、本気で叱られた事も無かった」
「だから?」
バシャッ!
返事の代わりに、顔面に酒が飛んできた。
「マジでムカついた!」
「てめぇ…!」
スティーブの顔を見て、横にいるジャックがざまあみろ!と笑っている。
「でも、これでチャラね!
あと、スーザンとあたしに奢りなさいよ!」
「うるせー!」
「ははは、俺は気に入ったぞ。
姉ちゃん達、俺達と飲もう」
スティーブは拒否したが、アンディがそう言うと、彼女達も仲間の輪に入るのだった。
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