第2話 『初恋と確執』

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「ああ、驚かないで聞いて欲しいんだが」 と父は手を組みながら、言い難そうに視線を合わせた。 「うん?」 「実はお前には異母姉弟……母親の違いの姉がいるんだ」 予想もしていなかった言葉に、「はっ?」と目を丸くした。 「お母さんは実は私にとって二番目の妻なんだよ。 先妻がいて娘もいる。その娘が、弟であるお前にどうしても会いたいと言い出してね」 「はぁ……」 狐につままれたような気持ちで相槌を打った。 「驚いただろう」 「まぁ、それなりに……」 そんな話をしていると、レストランにリンが入ってくる姿が目に映った。
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