第2話 『初恋と確執』

8/35
前へ
/35ページ
次へ
……六つの年の差はハンデなんだろうか? リンの美しい横顔を眺め、苦い気持ちになり目をそらした。 リンはそんな視線に気付き、顔を上げた。 「そういえば、お父さんは帰って来てる?」 「確かもうすぐ帰るって話だよ。半年ぶりくらいだな、本当、マグロ漁船と一緒だよ」 「……お母さんは元客室乗務員さんなのよね?」 「ああ、うん」 「私、樹利のお父さんのことはよく知ってるんだけど、お母さんのこと、よく知らないのよね。お母さんは優しい?どんな人?」 とリンは窺うように尋ねた。
/35ページ

最初のコメントを投稿しよう!

2988人が本棚に入れています
本棚に追加