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「おい、いい加減に……」
「クミカ! お客様に失礼な態度はやめなさいとあれほど」
生まれてから今日まで、こんなに人の話を聞いてもらえないのは初めてかもしれない。
だが、今回のはしびれを切らしたアミカさんがクミカに説教をしてくれているのでよしとする。
「ごめんね、ケイスケ。まだ、クミカも子供だし大目に見てあげて」
そのアミカさんの苦笑に免じて今回だけは許すとしよう。
クミカは上に行ってなさい、というアミカさんの言葉におとなしく従い部屋から出て行った。
「クミカね、友達が全然いなくて、話す人もあたしくらいでだったから。きっとテンションが上がってしまってるだけだと思うの」
テンションが高い子供には到底見えなかったが、そういうことなのだろう。
「まず、別に宗教の勧誘じゃないから安心してね」
という前置きをして本題へと入った。
「幽霊の視方って知ってる?」
「…………知りはしないけど、幽霊はみえる」
「そっか! アタシと一緒だ! 幽霊の中にはもうすでに死んでいることに気づいてない人がいる。あたしはそれに気づいてもらって自分の意志で成仏してもらうのが仕事。クミカはやり方とかよくわかってないみたいなんだけど……」
何を言い出すのかと思えば、まったく意味が分からない。
アミカさんって学校では常に笑顔で、最近のトレンドとかを友達と話したりするありきたりな女の子というイメージだったが……。
実は電波? それとも俗に言う厨二病?
僕だって見えるから幽霊は信じている。
だが、そんな漫画とかに出てくるような仕事とかは突然言われても理解に苦しむ。
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