第3話 『高校生』

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どう言い聞かせようとも、 リンの姿を思い浮かべると、胸が締め付けられるように痛んだ。 ……リン。 どうして、こんなに辛いんだろう。 心にくさびを打ち込まれたまま、抜けないみたいだ。 その有名デザイナーだとかいう夫はリンを抱くのだろう。 何度も何度も肌を重ねたんだろう。 胸が焦げる。 有名なデザイナー、か。 今の自分に夢なんかない。 でも、目標は出来た。 必ず…… その夫よりも、有名なデザイナーになってやる。
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