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そんな話をしていると、
『やあ、樹利、おめでとう』
とクリス・ジャラベールが歩み寄って来た。
ファッション界の巨匠の姿に、皆はすぐに道を作るように脇にそれる。
『少し話せないかな?』
そう言うジャラベールに、『はい』と頷いた。
そのまま二人ですぐ近くのバーに行き、
『グランプリおめでとう』
『ありがとうございます』
とワインで乾杯した。
『しかし君のあの返答は、傑作だったよ』
楽しげに言うジャラベールに、
『生意気ですみません』
と目を伏せた。
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