第4話 『パリ』

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そんな話をしていると、 『やあ、樹利、おめでとう』 とクリス・ジャラベールが歩み寄って来た。 ファッション界の巨匠の姿に、皆はすぐに道を作るように脇にそれる。 『少し話せないかな?』 そう言うジャラベールに、『はい』と頷いた。 そのまま二人ですぐ近くのバーに行き、 『グランプリおめでとう』 『ありがとうございます』 とワインで乾杯した。 『しかし君のあの返答は、傑作だったよ』 楽しげに言うジャラベールに、 『生意気ですみません』 と目を伏せた。
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