第4話 『パリ』

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『本当だよ。小さなコンテストでも賞を総なめにしてるんだから、樹利の名前は知られてきていると思うけどなぁ』 『それに、大きな賞ならあるじゃない、ジャラベール・デザイナー・コンテストが。エントリーできたんでしょう?』 と身を乗り出すニナに、 『ああ、勿論』 と頷くと、ローランは嬉しそうな笑顔を浮かべた。 『良かったなぁ、彼女も喜んでるだろ』 『いや、彼女とは別れた』 その言葉に、ニナとローランは驚きの顔を見せた。 『どうして?』 『忙しくて、なかなか会えないと俺が浮気してるって思うみたいで、とにかく疑り深くなって……それが面倒になったのが原因かな?』
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