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『本当だよ。小さなコンテストでも賞を総なめにしてるんだから、樹利の名前は知られてきていると思うけどなぁ』
『それに、大きな賞ならあるじゃない、ジャラベール・デザイナー・コンテストが。エントリーできたんでしょう?』
と身を乗り出すニナに、
『ああ、勿論』
と頷くと、ローランは嬉しそうな笑顔を浮かべた。
『良かったなぁ、彼女も喜んでるだろ』
『いや、彼女とは別れた』
その言葉に、ニナとローランは驚きの顔を見せた。
『どうして?』
『忙しくて、なかなか会えないと俺が浮気してるって思うみたいで、とにかく疑り深くなって……それが面倒になったのが原因かな?』
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