2389人が本棚に入れています
本棚に追加
/33ページ
15歳になったばかりの日。
リンへの想いが壊れた時、見知らぬ女の子を抱いたあの日から、自分の中の大切な『何か』を失った。
自分が成長し、桐華の激しい愛情のお陰で、過去を清算することができ、リンのことを許すことができても、その『何か』は戻って来なかった。
失ったものは、なんなのかは、よく分からない。
とてつもなく純粋で壊れやすかった感情のパーツ、心のネジ。
どんなに探しても見つからず、もう、諦めるしかないと思っていた。
でも可愛は、そんな自分が失ったものすべてを持っていた。
それが眩しくて、切なくて、気がついたら、彼女を欲している自分がいた。
最初のコメントを投稿しよう!