きょうかい

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きょうかい

呪いの言葉が体を巡り 指先を動かした 一瞬の狂気 一生の傷 混乱 逆上 押し込めた額(ひたい) 言い訳に浸(ひた)した両足が 飛沫(しぶき)を跳ね上げる 荒れ馬の嘶(いなな)きが 耳を支配して 世界を隔離(かくり)する 空に舞うは 虚空(こくう)の風 見失った自我は 帰らぬまま 感傷する余裕すらなく 卑屈な優越感に 辛うじて笑う 地獄を知ったフリをして 道連れを探している
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