運命

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「何!?」 僕はただ一ノ瀬さんと喋りたいだけなのに、どうして莉久は邪魔するのか。 「一ノ瀬龍也。この名前を知らないの?」 「龍也って名前なんだ。格好良い名前だな……」 僕の名前とは違って男らしくて、一ノ瀬さんの雰囲気によく合っている。 「どんな人かも知らないみたいだね……」 「……?」 「一ノ瀬龍也。この学校で彼の名前を知らないのは春くらいじゃないかな。彼は喧嘩が強いことで凄く有名。中学校では、その時にこの辺りで一番強かった『雷(らい)』という不良グループを一人で倒したらしい。 先生も脅えているくらいで、彼を良く思っていない人は沢山居る。だから今も色んな人から喧嘩を売られるらしい。 春が関わるべき人じゃないよ。良いことがない」
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