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目の前に見知らぬ人の大きな背中があった。
制服が同じで、綺麗な金色の髪だった。
絡んできた三人とは比べ物にならない。
前が遮られていたから、少し上体を右にずらし、前を見る。
すると、さっきまで僕の目の前に居た男がコンクリートの床に倒れ、お腹を右手で押さえながら、視線を僕の前に立っている男に向けていた。
「お前……一ノ瀬龍也か！？」
一ノ瀬龍也？有名な人なのだろうか。
「だったら？」
「え、あ……。お、お前ら帰るぞ！」
僕たちの後ろで立ち尽くしていた残りの二人は我に返り、急いで走っていった。
この人、相当凄い人なのかな。
「あ、あの……一ノ瀬さん？ありがとうございます」
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