第1話 覇竜

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数分後、男は目を覚ました。 生きていた事に安心し料理を用意した。 しかしそれはこの村にとって最悪な出来事だった。 山盛りの皿とお椀、それは全て食べ終わった物、まだ止まらない。 「もう1週間分は食べてる…」 「村長、そろそろあの男に話を」 「そ、そうじゃな。では皆はここに」 村長は少し恐怖心を抱きながら男に近づく。 「あ、あの~」 「ここのメシは美味ェんだな!これならもっと腹に溜まるぜ!!」 話しかけた所で意味はなく食事は止まらない。 この手の相手は初めてで村長は村人に助けを求める。 しかし村人はガッツポーズ、全て任されてしまった。 「あ、あの~」 「なぁ肉はねェの?肉食いてんだけど」 「こ、この村は野菜が中心で肉は…」 「そっか。肉があれば最高なんだけどなぁ」 大盛りの野菜が盛られた皿を掴み一口で飲み込む。 このまま食べられたら1ヶ月分は持ってかれてしまう。 村長は勇気を振り絞る。 「あ、あの~貴方のお名前は…」 「ごちそうさん!いや~美味かった、ありがとなじっちゃん!!」 礼を言われると男は立ち上がり背筋を伸ばす。 「そんじゃ食わせてもらった礼に一働きするか。じっちゃん、手伝ってやるよ!」 名前は分からないままだが1つ分かった。 自由すぎる…
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