一章 前日

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「いいよ。じゃぁさぁ、行った後、小さい頃よく二人で行った高台のとこ行くか?あそこも町見渡せるしな」 あと二人きりにもなれる場所だし。と心で呟いた。 「あーいいね☆じゃぁ少し遊んでから行こっか。」 「大人二枚と午後の分のフリーパスもつけて」<br>ふたり分の料金を支払い、中に入っていく…いつも通りのにぎやかな雰囲気、いつも通りの人。そんな中をのんびりと歩いていく。 いきなり目当ての観覧車に乗るのもいいけど…道草を食いながら行く。ジェットコースターはもちろん、小さな車のレースやら、様々なものを 。ふたりとも少しスリルのある方が好きなので何となく絶叫系に乗ることが多かった。 「もう五時か…そろそろ観覧車行くか…じゃなきゃ高台まで行くと遅くなっちまう…」 綾乃と二人、楽しんだ、今からゆっくりするか… だんだん人が少なくなり始めるなか…流れに逆流して観覧車へと向かう… 「じゃぁ乗ろっか。」綾乃の声。いつもになく…低い声で呼びかけて、俺の腕を引っ張っていった。
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