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「あなたのこと好きなんだ。付き合って欲しい。」
全くなんで先輩ばっかりに告白されるんだか。
「ごめんなさい。先輩にはもっと別の人が合いますよ。」
「……好きな人いるの?」
「はい。ライバルもいますけど。」
礼二という強敵だ。直樹は天然で俺達の気持ちに全く気付かないけど。
「そっか。じゃあ頑張ってね。」
「はい。」
先輩は走っていなくなった。よし、俺も直樹のところに帰るか。
「振ったんだな。」
木の後ろから礼二が出てきた。
「いつからいたんだよ。」
「あなたのことが好きなんだってところから。」
それって始めからじゃないか。
「お前はなんて言ったんだよ。」
俺が呼ばれる前にクラスメイトに呼ばれたよな。クラスの中でもなの子はかわいいに入るな。
「好きな人いるから無理って言った。」
「そんなはっきり言ったのか。」
礼二は相変わらずはっきりしてるな。
「嘘つくよりマシだろう。」
「それもそうだな。よし、戻ろうぜ。直樹が待ってる。」
「ああ。」
俺達は急ぎ足で直樹がいるベンチに向かった。
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