第10食目

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そして、ここまで持ってきてしまったシュークリームの箱をパッと開けた。 すると、そこには何も入ってなかった…。 「何、コレ?いたずらなのっ!?」 私はもう一度、空色の封筒から手紙を取り出した。 「あっ!!」 『-PS- シュークリームの箱、あげる。 ボクが帰国したら作って持って来てね❤』 …と書いてある。 何だ、コレ。 私はプッと吹き出しそうになった。 わかった。 そうするよ! 私は歩き出す。 彼は、旅に出た。 自分の夢を叶えるために。 私は、置いてきぼり。 まあ、そんなのも新鮮で良いかもしれない。 私は待つよ。 家に帰ったら、シュークリームの練習をしよう。 シュンを驚かせちゃうような、美味しいシュークリーム。 わざわざ留学しなくても、こっちの方が腕が上がるかもねっ! そんなことを考えながら、私は歩き出した。 ―THE❤END―
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