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外はもう真っ暗だった。
空には、ここらへんではめずらしく、星が一面に輝いている。
俺と父さんは、街頭で照らされた道を無言で歩いて進んでいく。
「ねぇ、なにかあったの?」
俺は、なにも話さない父さんに質問をぶつけた。
しかし、父さんは黙って俺の横を歩いている。
この道は、今日紗奈と歩いて帰った道だ。ここで、俺は今日紗奈のことを守ると誓い、さらには紗奈に告白された。
つい先ほどの出来事なのに、なんだか懐かしく感じる。
そして、俺たちがいつも遊んでいる空き地に着いた。
今日遊んだ空き地につきベンチに座った。
俺は父さんの態度にいらいらして怒鳴った。
すると、
「遥斗、紗奈ちゃんにはもう会えない。」
そう父さんは弱々しく言った。
俺はなにも言えなかった。
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