遅すぎる初恋

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―始業式から1週間後   今年の春は異常気象で4月から暑い。  俺が通う私立帝光大学高校は、丘の上に建っている、確か今年で開校30年くらいになる比較的新しい学校だ。 校門から校舎入口までは急な坂がS字に100mくらい続いている。 そんなところを25℃の中歩いて登るなんて…。 俺がため息をついていると後ろから声がした。 「なーにため息ついてんだよ!」 振り返るまでもない。この太くて低い声は岩澤だろう。 「うっせぇ岩澤。」 一応振り返ってみると思った通り、でかい身体にパイナップルみたいな頭がそびえたっていた。
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