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当時のことを思い出したのか、ナナコ先輩は泣き叫ぶようにそう言った。
「そう…だったんですか。」
「そうなのよ~!ホント惨めったらしいったらありゃしないッ!お陰で丸々1週間は再起不能だったわ…。
ホントにキツかったのよ当時はさぁ。
この歳で独身!なんて惨めな思い、アンタにはしてほしくないのよ~。」
「………はぁ。」
「はぁ、って何を悠長な!
アンタ顔は可愛いんだから男なんかいくらでも寄ってくるでしょ!?」
「………いや、別に。」
「ユイ~!それ勿体無い!アンタすごく勿体無いわ!」
勿体無い?
ナナコ先輩は鬼気迫るようにまくし立ててるけど。
私の何を見て勿体無いなんて…。
「アンタ結構社内じゃモテてんのよ!ってゆーか、彼氏いない歴何年よ!?」
「………彼氏、何でしたっけそれ。」
それって美味しいの?と言わんばかりの私のトボケように先輩にさらに火がついたようだった。
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