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その飲み会の一件から、吉井が私に気がある…と社内では専らの噂だ。
どうやら本人の様子をみると、その噂も嘘でもないらしい。
あーあー、もうやめてよ。
私なんか好きになったって何にもナイっての。
………だって私は。
もう二度と誰も好きになれないのだから。
私の心が死ぬのは簡単だった。
それは心から信じていたものに裏切られること。
何も知らない人にはそんなこと…で済むのだろうか?
でもそれが私の心を壊し、生活を破滅させる威力を十二分に持っていたのだ。
じゃなかったら、私はこんな場所にいてこんな事をしていない。
悩み、苦しんだ末に導き出したのは…。
愛なんて下らないということ。
彼氏?結婚?
馬鹿らしい、馬鹿らしい、馬鹿らしい。
彼氏がいて結婚すれば幸せになると?
いつ壊れるかわからない薄っぺらなものに、幸せなど感じられるものか!
そんなに幸せ自慢したい?
結婚=幸せ=他人への見せつけ。
そんなもの願い下げだ。
私はそんなものいらない。
結婚や彼氏が女の幸せなら、私は一生幸せにならない。
幸せへの、反逆者でいい。
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