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「ザンネンダッタネ?『ブラッドソード』」
「グハッ……なん……だと……」
男が切り裂いた僕は消え去り、男の後ろに姿を現した。
そして数匹の狼が僕の元に集まっており、その血を剣に変える。
そして男の身体を切り裂いた。
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ふと我に返った。
周りに倒れている沢山の死体。
その中でも僕の周りには父さん、母さん、ユイちゃん……そしてマユお姉ちゃんが横たわっている。
「アハハ……母さん、父さんいままでありがとう、僕は2人の間に産まれて幸せだったよ?だけどもっと父さんや母さんと、ミナと、村の人達と楽しく話したかったよ……ゆっくり休んでね?みんなのことよろしくね?……おやすみなさい……」
「ユイちゃん、仲良くしてくれてありがとう。最後の馬車の中は本当に楽しかったよ?……また遊びたかったよ………ユイちゃん……ゆっくり休んでね?……おやすみなさい……」
「マユお姉ちゃん、僕ね、実はお姉ちゃんのこと好きだったんだ……いつも笑顔でいるお姉ちゃんが大好きだったんだよ?プレゼント喜んでくれた時は本当に嬉しかったよ………今までありがとね?………ゆっくり休んでね?……おやすみなさい……お姉ちゃんに出会えて…僕……僕……凄く楽しかったよ……ありがとう…」
狼となっていた血が元に戻り、辺り一面血の海となっていった。
僕は涙も抑えることが出来ず、立つ気力もない。
それから数時間何もせずただ、ただ泣いていた。
思い返すのは村での思い出ばかり。
お手伝いして、お誕生日パーティーやって、ミナとユイちゃんとお姉ちゃんの4人で遊んだこと………。
お姉ちゃんのお店で話したこと、父さんに内緒で母さんとミナと3人で出掛けた事……確か父さん泣いちゃったんだよね……。
全ての思い出が頭の中を流れていく。
まるで走馬灯の如く流れていく。
そして気がつくと朝になっていた。
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