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○AM4:30
いつも目覚ましが鳴る前に愛良とカインは起きるの。
不思議だねー。
お寝坊さん、したことないんだよ?
「しぃちゃん、おはよ」
「わふ~……(おはよー……)」
まだ眠たいけど、大好きな愛良にはちゃんと挨拶をするもん。
「シリウス、修行に行ってくるからリーンが起きたら頼むぞ」
寝癖交じりの髪を掻き上げながら言ってくるカイン。
「ぐるぅ……」
分かってるもん。いちいちうっさい鬱帝なの。
「……朝から喧嘩売ってんのか、この危犬」
カインに言われると腹立つから仕方ないもん。
顔を引きつらせたって、やめないもん。
「はいはい、二人ともー。あんまり騒ぐとリーンが起きちゃうからねー?しぃちゃん、行ってくるね」
む……。
カインに噛みついてやろうと思ったのにぃ……。
愛良に抱っこされて、まだ寝ているリーンのすぐ横に降ろされちゃった。
仕方ないの。
本当は一緒に修行について行って、おっきい姿で思いっきり走り回りたいけど我慢。
だって、リーンも大好きだもん。
リーンは僕の弟だもん。
ちゃんとお世話するの!
だけど、リーンはまだ夢の中。
だから、起こさないように尻尾だけ振って二人を送り出したら、リーンにくっついて二度寝するのが最近の僕の日課なの。
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