朝の風景

3/5
前へ
/342ページ
次へ
○AM7:00 ふぁ……。 愛良とカインが帰ってきた。 二人が汗流したりご飯の準備をしている間に、リーンを起こさなきゃ。 リーンのお布団を引っぺがすの。 「にゅ……しーたん、おあよー……」 「わう(おはよ、ちゃんと起きよーね?)」 「あい……」 「わう?(着替えるよー?)」 眠たそうに目をこすりながらだけど、リーンはちゃんと起きたの。 ベッドからゆっくり降りている間に、愛良が前の日に用意していた服が入ったカゴを、リーンの前に引きずる。 「わーう(はい、着替えてねー)」 「あい!」 もぞもぞと上の服を脱ごうと頑張るリーン。 だけど。 「……むぅ」 まだ上の服は上手く脱げないの。 服からお顔が抜けなくて唸ってる。 よいしょっと……。 破かないように注意して服を咥えて引っ張ると、ようやくリーンのお顔が出てきた! 「ぬげた!」 「わーう(次はズボンだよ)」 「あーい!」 ズボンは一人でも上手に脱げるから、リーンは偉いの! 最初は何にも出来なかったのに、ちょっとずつ出来ることが増えてすごいの! 「しーたん、できたー」 上手にパジャマが脱げたら、今度はお洋服を着なきゃ。 ズボンはちゃんと前後ろを確認してから、リーンが穿きやすいように鼻で広げて……。 これでよし。 「わうわう(先にズボン穿いててね)」 さすがにお洋服のボタンは閉めれないの。 だからね? しょうがないからカインを呼びに行くの。 だって愛良はご飯作ってて忙しいし、コス王のお兄ちゃん達はギリギリまで寝てるんだもん。 「わう!わうわーう!(カイン!リーンのボタン閉めて!)」 リーンが風邪引いたらいけないから、仕方なくなんだからね?
/342ページ

最初のコメントを投稿しよう!

11064人が本棚に入れています
本棚に追加