Another No.2

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「おいおい、そんな怖い表情はよせよ烏」 両手を上にあげて首を傾げる鴎と呼ばれた男はヒッヒッと気味の悪い笑いをする。 アスカは面を外し、鞄と共に放り投げる。 「抜け、鴎!拙者は主を斬る!」 「馬鹿言ってんじゃねぇぞ烏。 お前も乗り気だったくせに今更調子の良いことを言っちゃってよぉ」 「……乗り気………だと!? 貴様! 殺してやる! 貴様ら全員殺してやる!!」 日本刀を抜いたアスカは青筋を立てて叫び、そしてその目からは大粒の涙が伝った。 ヒッヒッと笑った鴎はスラリと刀を抜き、来いよ、と手招きする。 「ただ~し、お前、負けたら連行な」 「やれるならやれやクズがぁ!」 目を真っ赤にして怒鳴ったアスカは刀を右脇に下げて構え、鴎に向かって走り出した。
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