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アスカは面を取ると蔑むように男を見降ろした。
いつも通り死なないように斬っている。
だが、アテナが使えなくなることは必定だろう。
この街にも“当たり”はなかった。
ため息をつくと刀を血振りして鞘に収める。
この街にいる意味もなくなったか、そう一人で呟き引越しをするかと思い立った計画を頭に描く。
その時だった。
「おい、烏」
アスカは咄嗟に面を付けると声の方へ振り返り、刀の柄に手を添える。
視線の先にいるのは男で、アスカと同じように腰に帯刀していた。
「……鴎ッ!!」
アスカの表情は怒りと憎しみに満ち溢れ、迸る殺気は見る者の背筋を凍らせるほどだ。
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