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夏休みに入って、今日は美紀と一緒に朔也の試合を見に来てる。
陸上のインターハイ会場もこのサッカーコートに併設されてるグランドだから、向井くんが跳ぶ午後までは美紀も一緒にサッカーを見る事にした。
「美月、ちゃんと見ててね」
「うん、朔也頑張って」
すっかり彼氏彼女の関係になって、お互いを呼び捨てするようになった私たちを呆れたような顔で見てる美紀。
「イチャイチャするのは試合が終わってからね!」
第一印象は最悪だったけど、朔也の人懐っこい笑顔に美紀もようやく認めてくれたみたい。
「ゴール3つは決めるから。
そしたらキス3回ね」
耳元で囁かれた言葉に、一気に顔を赤くした私を楽しそうに笑って朔也はコートに走って行く。
「なんだかんだ言って美月も朔也くんにベタ惚れなのね」
「うん!だって朔也は本当に優しいし、カッコいいもん」
付き合ってもうじき2週間になるけど、朔也は約束通りインターハイの試合でゴールを決めるまで我慢するって言ってキスもしてない。
ただギュッと抱きしめてくれるその胸はいつも温かくて安心出来て…
私はどんどん朔也を好きになって行った。
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