家族の肖像

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インターハイが終わってからも毎日練習を続ける朔也と向井くんだったけど 私は駅前のファーストフードでアルバイトを始めた。 朔也の影響で私もバイクの免許が欲しくなった。 だけどさすがにママにお金を出してもらう訳には行かないから自分で貯めようと思ったから。 相変わらず美紀は、毎日グランドに向井くんの練習を見に来てて、時々二人で仲良く私のバイト先に立ち寄ってくれたりする。 あの決勝の日以来、向井くんはちゃんと美紀と向き合ってくれてるみたいで安心してた。 バイトを終えて店を出ると、練習を終えた朔也が待っててくれる。 今日は、ウチのママの仕事がお休みなので、一緒に夕飯を食べる約束になっていた。 「美月のお母さんてどんな人?」 なんだか緊張した面持ちで聞いて来る朔也にクスっと笑ってしまう。 「んー…なんかね… すごい男らしい武将タイプ」 「はっ?」 不思議そうに私を覗き込む朔也に私は怪しく微笑んでやった。 だって説明するよりも朔也に体験してもらった方がいいと思うから。
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