夢に向かって

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「じゃあ俺から重大発表!」 立ち上がった朔也がコホンと咳払いする。 「えー…入団するチームは… 大阪のチームに決めました! 20日には神戸の寮に引っ越しまーす!」 明るく言った朔也にお母さんはパチパチと拍手してる…。 だけど私はやっぱりショックだった。 大阪と東京じゃ、やっぱりそんな簡単には会えなくなるんだな…。 苦笑いしてる私に気付いた向井くんがニコっと笑って言った。 「なんだ…長崎より近いじゃん」 「えっ? 向井くん九州って長崎なんだ?」 驚いて聞き返した私に向井くんは微笑みながら頷いた。 「3人ともバラバラになっちゃうのね…」 どことなく寂しそうに言う朔也のお母さんに少し、しんみりとする。 「まぁ…年に何回かは帰って来るしさ! 一輝だって大型連休とかは帰って来るんだろ?」 「…うん、帰って来るよ」 「じゃあさ、夏になったらまた3人で集まろうぜ! 美月もバイクの免許取るんだろ? そしたら今年の夏は3人でツーリング行こう!」 笑って言った朔也に向井くんも頷いてる。 「でも美月… どんくさいから免許取れるのか心配だな」 「はぁぁっ?」 大笑いする朔也と向井くんにプンプンしてる私を見てお母さんも楽しそうに笑っていた。
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