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大野先輩と別れた翌日、私は教室で優香の隣に腰かけた。
「優香…今までごめんね…。
私…どうかしてた…」
謝った私をじっと見つめた優香の瞳からポロポロと涙が零れて行く。
「美月…」
「ちゃんと…
優香に頼るべきだったよね…。
私…朔也を失って…
自分を責める事で…
誰かとちゃんと向き合う事から逃げてたんだと思う。
優香は私をずっと見ててくれたのに…
本当にゴメン…」
溢れ出す涙は止まらなくて、私の頬を伝って落ちて行く。
それをじっと見つめる優香の瞳からも負けないくらい次々と落ちて行って…
「美月のバカ…
もうこれからは、どんな小さな事だっていいから…
迷った時は頼ってよね?
私だって…美月に頼りたいんだから…」
「うん…」
「…はっ!美月マスカラ落ちてるよ」
「アハハ…優香こそ…
思いっきりパンダ目になってるし」
お互いぐしゃぐしゃの顔を見合わせて笑った。
向井くんの照らしてくれた月明かりで、全てが朔也のいた頃みたいに戻ってく…。
今度こそ…
この幸せが永遠に続いてくれると信じたい。
…朔也…
私…本当に幸せになってもいいんだよね…?
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