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「んー…やっぱ美月の唐揚げは最高だな」
パクパクと美味しそうに私の料理を食べてくれる朔也に自然と笑みがこぼれる。
ずっと会いたくて恋しくてたまらなかった愛しい朔也が目の前にいる事が信じられないくらい嬉しくて。
このまま時間が止まってくれたらいいのにって思う。
「明日…何時までここにいれるの?」
「午後から雑誌の取材と練習が入ってるから、お昼が限度かな」
「あっ!雑誌って言えば、この前見たよ!
期待のルーキーって書いてあった!」
「ハハハ…でも俺くらいのレベルの選手はたくさんいるからね。
もっと頑張らないとレギュラーにもなれないんだよ」
笑いながら言う朔也の手を取ってぎゅっと握りしめた。
「朔也なら絶対大丈夫だよ。
誰よりも努力して来たのも…
すごく強い心を持ってるのも…
…私は知ってるよ」
私の言葉に朔也はニコっと笑って
「美月、ありがとう。
俺は絶対レギュラーを掴むから大丈夫。
それに、これからはこんな事くらいで不安になったりなんかもしないから。
美月が俺から離れられないのも良く解ったし」
そう言って私を抱き寄せた。
狭いお風呂に一緒に入ってから、ロフトに敷いた布団に一緒に入る。
「ロフトって結構暑いんだな…?」
首を傾げる朔也に
「エアコンつけようか?」
って聞いたら、朔也はニヤリと笑って言った。
「うん、その方がいいかも。
これから美月とすっごい汗かく事になるから」
「朔也っ!」
顔を真っ赤にした私に朔也はクスクスと笑った。
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