初めての嫉妬

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「美月…愛してる」 耳元に朔也の熱い息がかけられて私の胸がキュンとする。 首筋から落ちて行く朔也の唇の感触に自然と漏れる甘い声。 鎖骨の下で、きゅうっと吸い上げられて印を残される。 「大野除けのおまじない」 悪戯に笑った朔也が私の全身にそのおまじないの印を残す。 そんな朔也でさえも愛しくて絡められた指をきつく握りしめた。 久々に触れ合う素肌の温もりに、どんどん大胆になって行く自分に戸惑いながらも ただ本能で朔也の温もりを求め続ける。 あの頃よりもずっと鍛えられた朔也の体は、まるで別人のようで 筋肉質の腕を掴んだ手の力が抜けて行く。 優しく舐めて転がされて… 「やぁっ…朔也っ…」 つい漏れてしまった私の声に朔也が怪しく微笑んで私を見下ろす。 「美月…いっぱい感じて。 俺なしじゃ生きてられないくらいにしてあげる」 耳元で囁かれる言葉までが、まるで朔也じゃないみたい。 枕元に置いてあった小さな袋を口でくわえて破く仕草はあの頃のままなのに。 「美月…もっと声出して?」 「美月…どこが気持ちいいの?」 突き抜ける快感と耳元で悪戯に囁かれる恥ずかしい言葉に私はぎゅっと目を閉じる。 …もう私は… ずっと前から朔也なしじゃ生きてられなくなってるのに… 「美月… 俺以外の男なんか絶対見るな。 お前は俺の女だ…」 嫉妬する朔也もなんだか無性に愛しくて… 果てる事なく繰り返される朔也の刺激に私の意識が遠のいて行った…。
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