11人が本棚に入れています
本棚に追加
まったくの話、子どもというものはエネルギーに満ち溢れている。
なにかしら面白そうなものがあれば、必ず首を突っ込むし、いつまでも眺めている。
大人はとてもじゃないが付き合いきれない。
その点、危険がないのもこの遊園地のいいところであった。
2、3度行くうちに、どこから入って、どこを通り、最後はどこに辿り着くか‥‥
コースはだいたい決まってしまう。
お昼に持ってきた弁当を食べ終わったところで、
「おい、ちょっとお前たちだけで遊んでいろよ」
「お父さん、どこへ行くの?」
「うん、ちょっと用があるから。恵美、下の子達よく見てやれよ」
長女を監視係に任命する。
幼い2人は不安そうな表情を浮かべるが、慣れてしまえば、その方が自由に遊べる。
「何時ごろ帰って来るの?」
「16時ぐらいだな。いつも帰る時間には戻る」
「わかった。じゃぁ恵美が見てるから」
「じゃぁな。頼んだぞ」
最初のコメントを投稿しよう!