1,行き倒れ

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----- 「おじさーん、ホーリーにはいつ着くんだい?」 森のなかを進む荷物を積んだ小さな馬車 その荷物の上で、1人の少女と2人の青年が寝転がって空を見ていた 「もう少しでホーリーに着くよお嬢ちゃん」 「そうか、もう少しか…」 少女は欠伸をしながら起き上がった 長くて美しい黒髪、整った顔、へその見える短いシャツにブラウンの上着とスボン姿 ラフな服装ではあるが、すれ違えば男が振り返るような少女だ 「まだ着かないんでしょ?まだ寝てれば?」 少女の左に寝転がっている青年が眠そうに言う 「まぁ起きてみろエンヴィー、森の緑が綺麗だろう?」 エンヴィーと呼ばれた青年は中性的な顔で、細身の身体と女物のような服装で少女のように見えるが、れっきとした男である 「まぁ緑見て、腹が満たされるわけじゃねぇがな」 少女の右で寝転がっている青年も欠伸をしながらそう言った 「残りの非常食を全部食べたのはお前だろグリード」 「ぐぐっ……」 グリードと呼ばれた青年はそっぽを向き少女と目を合わせない エンヴィーの兄貴分で、少し体格のある身体と男らしい服装を好む彼は、誤魔化すように口笛を吹いている
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