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「よく考えた方がいい。このまま軍にいれば君はいずれ死ぬ事になるかもしれない。遅かれ早かれ待ち受けている結末は死だ」
男性が決断を改めろといった感じで私の両肩を掴み揺さぶってくる。
でも……。
私はそれ相応のことをしてしまったんだもの。
当然と言えば当然だ。
それにやっぱりカイン様を裏切れない。
祖国にいる家族も私が敵方に寝返ったと分かれば、見せしめに処刑される恐れがある。
それだけは避けなければ……。
もしバレたら、その時は自分が全ての罪を償うしかない。
「大丈夫です。私は平気ですから……」
私はそう言うと男性のもとから走って逃げた。
「あっ、待つんだ……!」
この時、この声に応えていれば運命は変わっていたんだろうか……?
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